食物繊維不足で腸が動かなくなる停滞腸について
ある日は活発に蠕動運動が起き、ある日は全く腸が動かない…を繰り返しているといつの間にか腸は動かなくなってしまいます。これを停滞腸といいますが、最初は便秘だけの症状ですがとても怖い前症状なのです。
便秘や下痢で困っている人はまず、自分の腸が停滞腸になっていないかどうかを自己診断しましょう。
腸ストレスにより停滞腸になってしまうと便を外へ押し出す力(蠕動運動)も弱くなります。便が溜まっている状態になると当然ですが、肌荒れ、むくみ、下腹ぽっこりといった不快な症状が次々でてきます。蠕動運動だけで排便するわけではありませんが小腸から運搬されてきた食べ物のカスは大腸の中を通り水分吸収され、S状結腸へ便になって運ばれます。状結腸は文字通り、S字型にくびれていて、このくびれに徐々に便が溜まり、S状結腸は膨らんでいきます。そうして便で満杯になると、高まった内圧によって一気に直腸へと送り込まれます。直腸に送り込まれると、直腸の神経が刺激されます。この刺激が「直腸に便が届いた」信号として大脳へと伝わり、「便がしたい! 」と「便意」として意識されます。すると脳から「肛門を開きなさい」指令が出て肛門括約筋が弛んで便が出るのです。
「自宅では、トイレ争奪戦になっていて出かける前にトイレがあかない」「恥ずかしいから会社ではトイレに行きたくない」「ぎりぎりまで寝ていたい」からと便意を無視していると、大脳と直腸の回線が弱まり、直腸に便が溜まっても「直腸に便が届いた」信号が大脳へ伝わらなくなります。便を我慢した挙げ句、便意を感じなくなり腸の中に毒素として溜まっていくのです。それだけではありません。「便秘だから便秘薬を使おう!」と安易に便秘薬(特に下剤)を使用するのも危険。下剤を長期使い続けると、腸管がダランと伸びたゴムのようになり嬬動運動が低下します。そのうち便意が消失し、どんなに息んでも便が出なくなってしまうのです。
自己診断で19の「便がでそう!という感覚をもうだいぶ味わっていない」があてはまる人は要チェックです。この場合、、どんなに食物繊維や水分をたくさん摂っても、なかなか自力で便がでないのです。なぜなら腸に便意を感じる力が失われ、便の刺激にすっかり無反応になっているからです。このタイプの人は、いますぐアントラキノン系の下剤の使用をやめ、たっぷり食事で食物繊維を摂るようにしましょう。
アントラキノン系の下剤とは古くから便秘の治療薬に使われてきた生薬やその他エキスがほとんどで、アロエ、センナ、センナエキス、センナ・センナ実、センノシド、ダイオウやその配合剤などがあります。夜、服用して翌朝の排便を促すのが基本です。市販の便秘薬の多くは、この種類に分類されます。続けて使用すると次第に効きが悪くなります。